コンサルティング営業の極意「先生ポジション」を自分で創る3つの方法

コンサルティング営業の極意は、顧客との立ち位置において「先生ポジション」を自分で創ること。その秘訣とは?

コンサルティング営業は、顧客の課題解決のために自社商品やサービスを販売する「ソリューション営業」の一種です。

では、ソリューション営業とはどこが一番違うのか?

僕は一番大きな違いは営業パーソンが「先生ポジション」=「コンサルタントポジション」を獲っていること、だと考えています。言い換えると「先生ポジション」=「コンサルタントポジション」を獲っているソリューション営業ですね。

では、コンサルタントとは何でしょうか?

コンサルタントとは一般的には「ある事柄について、助言や指導を行う専門家」とあります。

つまり、特定の分野において、「助言するための専門知識や事例」を保有し、「指導を行うためのティーチング・コーチング・フィードバックなどの育成スキル」を持っている人のことです。

では、どうすればコンサルタント、もしくはコンサルタントに近い人物に見せて、ポジショニングを創ることができるか?

僕は、方法は大きく3つあると考えています。

方法① コンサルタントとして現場で魅せる

コンサルタントに必要な武器は大きく2つです。特定の分野に関する「専門知識」と「専門スキル」です。

このどちらかがないと、助言や指導が出来ません。WEBサービスのコンサルティング営業であれば、WEBマーケティングや検索エンジン対策などの専門知識とHTMLやシステム言語を活用したシステム構築スキルなどですね。

そして、この2つをつなぐベースとなるスキルが「思考力(この場合、フレームワークへ当て込むことも含む)」です。

現場で相手の話を聞きながら「考えて」課題を明確にして、その課題を解決する策を「考えて」助言や指導を行う。考える力=思考力がないと専門知識も専門スキルも活きないのです。

専門知識というコンテンツを提供しながら、場合によっては専門スキルを駆使して、課題解決のために外部の視点で思考して、解決までのシナリオと鍵を発見してアドバイスする。

現場で話しながら、資料を引っ張り出して提示し、情報提供しつつ相手の頭の中を整理してあげる。

また、思考力を魅せるために、現場で書いて(描いて)、お客様のぐちゃぐちゃになっな頭の中を整理してあげる。そうすることで、相手はスッキリします

その結果、特定分野に関する専門知識と専門スキル保有者と相手に認識されて「先生ポジション」を自ら創ることができます。

ちなみに、医師や弁護士などの国家資格者であればその資格の保有が専門知識と専門スキルの公的証明になるため肩書きを提示することで、先生ポジションを創ることが可能です。

しかし、コンサルタントのような国家資格がなくても出来る仕事の場合は、自ら「やってみせて」「聞かせてみて」相手に専門知識と専門スキルを見せることで先生ポジションを確立する必要があるのです。

方法② 自分を「お客様より上のポジション」に上げる

次は、1)以外の方法です。

そもそも「先生ポジション」を獲るためには、お客様に「自分より上」に見てもらわないといけません。

では、お客様、相手はどういった場合に「この人は自分より上だ」と認識するのか?

これには、いくつかの方法があります。その方法を理解した上で、現場で「意図的に」ポジショニングを創りあげます。

自分の経歴、資格、肩書きで相手の上に立つ

ご自身の経歴がベンチャーを20代で創業して成功したなどの普通の人が持っていない経歴である場合、医師や弁護士などの国家資格保有者である場合、大手企業の役員など肩書きが凄い場合に使える方法です。

自社の実績で上に立つ

自社が誰もが知っている大企業を顧客にしている、その大企業に入り込んでいるパートナー企業である場合には、誰もが知っている大企業という上のポジションに紐づけて自社のポジションを上にして、相手の上に立つことが可能です。

自分が相手より格上の人と同格であることを示して上に立つ

大企業の役員アプローチなどする際に、外資系コンサルタントがよく使う方法です。

先生ポジションを創りたい相手の明らかに上司にあたる方(相手が課長であれば社長など)と自分が同格であること(同格であるように伝えること)で相手より上の人間であると認識させる方法です。

なお、この方法の注意点は、「虎の威を借る狐」にならないように気をつけることです。どうせなら、「虎の威を借る虎」を目指しましょう。

方法③ 自分の人間的魅力で魅せて、心を開かせる

1)2)の方法をうまく使うことで、先生ポジションを創ることができますが、最後の最後の相手の心の扉を開いて、強固な信頼関係を構築するのは、「その人自身の人間的魅力」です。

経歴、肩書きなど全てがなかったとしても「この人は、凄い!」「この人から、色々と教えてもらいたい!」「この人と一生付き合ってみたい!」と思ってもらえたら、先生ポジションは必ず創ることが出来ます。

そのために必要なのは「自己開示」です。相手の興味関心があることに対して、適切な内容を自己開示して、自分を魅力的な人間であると伝えること。一言で言うと「自分プレゼン」ですね。